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【2006.02.24 Friday 】 author : スポンサードリンク
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アヌシュ失格、室伏選手金メダル記事で新聞のベンチマーク
今朝、新聞の勧誘で、講読していない一般紙が見本紙として投げ込まれていました。一般紙なので、一面は室伏選手の繰り上げ金メダルの話題。当初金メダルだったアヌシュ選手の尿をDNA検査したら別人のものだったことで即、失格。

新聞を比較して読んでいた娘、曰く。
今回、ドーピング検査で見つかったのは、いずれも東欧など、比較的貧しい国の選手で、使っていた薬は、検出が楽な古典的ステロイド(筋力増強のための男性ホルモングループ)。アメリカなどの先進国の選手は、ドーピング検査の裏をかく、もっと巧妙なステロイド剤を使っている可能性大。背景には南北問題あり、という日経記事の一節を解説してくれました。

「とーちゃん、○○新聞、書いてないよ。やっぱ、日経じゃん」ですと。

「んー、それって英語力の差じゃないのか?あと、インターネットをちゃんと使えるかどうか。ま、そんな大きな差ではない、とも言える」と私(「そうか、そうか」と言うのは、なにか気が引けます。素直じゃない私)。

調べてみると、たしかに、Designer Steroidという、新しいタイプのステロイドの開発が話題になっているらしい。2003年、秋にこのことが匿名のコーチによるタレコミで公になり、このとき発見された新しいステロイド「THG」を分離/分析した研究者の話がインターネットにありました。

サイエンティフィック・アメリカンの記事「Doping by Design」


ずーーーーーっと昔、少しだけ化学の勉強をしたが、有機化学的に構造が似通っていて、ほぼ等しい効果を持つ物質を合成する方法論はかなり確立しているはず。一方、検査薬は、検査対象の化学構造の特定の部分に結合することによりその物質を同定するのが一般的。

筋力増強のためのステロイドとしての効果を落とさず、なおかつ、検査薬と結合しない変更を追加することでドーピング検査をクリアする、という方法論は、この研究者によると、あまり難しくない、とのこと。

ずーっと昔、聞いた薬品業界話では、こうした類似薬品は「ゾロ」と呼ばれるらしい。新薬開発に必要な高負担を避けつつ、薬品特許をクリアして、ほぼ同じ薬効の新薬を手っとり早く開発するためのリバースエンジニアリング技術。THGと同様な方法論がとられるわけですね。画期的な新薬開発のあとに「ゾロゾロ」出てくるので、「ゾロ」と呼ばれるとか。

サイエンティフィック・アメリカンに掲載されている研究者の話だと、合成設備としては5万ドルから10万ドルで、こうしたステロイド開発の準備が整うらしい。しかも、合成に必要な反応が単純なものであれば、期間的には一週間から二週間、ですと。

なぜこんなことが可能なのか。

■人材
ステロイド開発に携わる研究者は、かつては避妊用のピルを開発していたが、こうしたピルがコモディティ化(雑貨品並みの安さに近づくこと)したため、世界中に、冷や飯を食っているステロイド開発者が多数いるらしい。

■資金
もう一つは、大きな投資企業まで巻き込んでいそうなスポーツビジネスの世界の現実。

■初期投資と期間
1万ドル程度の開発/合成設備で、期間は数週間程度?

THG系のデザイナーステロイドは、ドーピング検査の過程でも壊れていくらしく、検出はさらに難しくなる、とのことでした。

んで、試験講読の一般紙の件。
本音を言うと、インターネットを使っていなかったり、仕事として素早く英語が読めなかったり、blogが分かっていなかったりするマスメディア関係者は、将来が暗いと思います。「日経は明るい」とは言いませんけれど。

なので、Designer Steroidの話まで突っ込んで書いてなかった一般紙は、今回は講読を見合わせます。
【2004.08.30 Monday 19:53】 author : katz
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【2006.02.24 Friday 19:53】 author : スポンサードリンク
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