思い切り没頭したあとは、モノの見方を変えてみよう。
 
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【2006.02.24 Friday 】 author : スポンサードリンク
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受託事業のトラブルはなぜおきるか
受託業務の中で、顧客側と事業者の側で、トラブルがおきることがあります。こうした原因を追求していくと、「暗黙の要求仕様」とも言える要素が仕事の中に入り込んでいることが多々あります。

例をあげてみます。

ある依頼者が、「ホームページの作成」を依頼するとします。
企業の会社案内がメインであったり、店の地図や電話番号やメニューのような、プレゼンス型(そこにそれがあること)だと、ある程度、Web作成ツールの使い方を知っている依頼者ほど、作業内容を過小評価する傾向があります。

ある程度わかっている方が依頼者側にいる場合、作業内容や技術を過小評価する傾向があるため、最初の問題が発生する可能性があります。

過小評価の例としては、以下のようなものがあります。

1.画像はスキャナーで読み込み、貼り付ければ、簡単にホームページ化できる

これはほんとうであるようでいて、実は、大きな誤りがあったりします。スキャナーで画像を読み込むと、画像にはたくさんのゴミや余分なバック/他のイメージの端などが入り込んでいます。

これらをきれいにして、輪郭も含め、くっきりと表示しようとすると、かなりの時間がかかるばかりでなく、そもそも、そうした作業を実行するための環境作りが必須です。

2.うちの会社/店を見てもらえば、ホームページの中身は簡単にわかるはず

コンテンツの核となる画像/文章が、自然にわいて出てくるような錯覚をしている依頼者もいます。依頼者自身は自分の会社や店を、「感覚的には」知っているのですが、人に明確に、言語化して説明できない例が多々あります。何を伝えたいのか、伝えたいものが自分の言葉で説明できないのです。

3.依頼者がいったん形にしたものをWeb化すると泥沼にはまる

言語化する力のない依頼者を前にして、制作者側は途方に暮れます。そして、手近なものを利用して顧客を納得させようとします。たとえば、既存の会社案内のWeb化をしたり、広告チラシのWeb化をするわけです。論理的には、依頼者は、いまでもその会社案内を使っているし、その広告チラシを配布しているわけです。ところが、それをWeb化することでは、全然、満足しないことがあります。

自分の会社の仕事やWebに掲載すべき内容を制作者に説明できない依頼者が、現時点で満足して使っている会社案内や、満足して配布しているチラシをWeb化しているのに、なぜ依頼者側は満足できないのか。

実は、この答えを、私はまだきっちりとは表現できません。ただ、事実として、そういう傾向が非常に高いことを知っています。

4.Web制作の場合だと、依頼者は、できたとたんに検索エンジンに自動登録されるものだと理解している


依頼者の側は、できたとたんに検索エンジンにひっかかるようになるものと考えている場合もあります。検索エンジンに対する最適化が、ひとつの仕事になっていることなんて、一般の依頼者は知りません。

インターネットがここまで普及してくると、仕組みはどうあれ、すでに出来上がっている有名企業や店舗のホームページは容易に検索エンジンでヒットするのに、新規に作ってもらったページがなぜかヒットしない。「なんで(検索エンジンに)ひっかからないんだ」と激怒する人さえいるでしょう。

だれかが激怒している人に説明したり、だれかが依頼者の不思議な心理の先回りをして、Webで表現するべき内容を把握し、まったく新しい器に入れて提示するためのグランドデザインを考えなくてはなりません。

ホームページの制作という、一見わかりきったように見える仕事の中に、余りにたくさんのステップがあることに気づかされると同時に、ここから収益を挙げてビジネス化に成功している方々の努力が忍ばれます。

「暗黙の要求仕様」。

「ホームページ作成をお願いします」といわれて、「はい」と答えるしかない業界のニューフェイスたちが、あちこちで立ち往生している様子が見えています。

建築であれ、プログラム開発であれ、ネットワーク構築であれ、プロである業界人と素人であるお客様の間に立ちはだかる「暗黙の要求仕様」という薄暗い谷間。

ここに光をあてるか、要求予算を思い切りとって、暗黙の要求仕様をすっぽりと飲み込んでしまうのか。

それは経営方針/市場選択のための戦略課題にも思えてきます。

★同日14:35追加

ホームページ制作でのトラブルを検索エンジンで調べたらヒットしたページ

「悪徳業者」という話も出ているのだが、顧客側/制作会社側双方の理解不足が問題の根源だろうと思う。だいたいにおいて、「悪徳業者」がそう長く事業を存続できるほど収益性が高く、また、「おいしいカモ=被害者予備軍」が多い分野とは思えないのだ。


★2/6 「明示的に宣言されます。」さんのところでも、webデザインの仕事が正当に評価されない、という話がなされていました。webデザインの仕事については詳しくないのですが、業界全体の問題となっている様子がうかがえます。
【2005.02.04 Friday 12:55】 author : katz
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【2006.02.24 Friday 12:55】 author : スポンサードリンク
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